INFO 駐車場の不法駐車に通知で気づく|車番認識のリスト運用
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駐車場に契約していない車が停められている。しかも最近増えている。問題の車が来たときに通知が来る仕組みはできないか。
こうしたご相談をいただくことがあります。
結論から書きます。仕組みとしては成立します。ナンバープレートを読み取り、あらかじめ登録した車両と照合して、該当したときに知らせる。これは車番認識システムの基本的な使い方です。ただし、駐車場の性格によって取れる方式が変わります。そして、通知が届いたあとに何ができるかはまた別の問題です。
この記事ではリストをどう組むか、何が確認できて何ができないかを整理します。
■ 車両を三つに分けて考えます
車番認識システムの運用は車両をリストで管理することが基本になります。
分類は三つです。
【登録して、通す車】
契約者、テナント、社員、取引先。入ってよい車両です。ホワイトリストと呼ばれます。
【登録して、通知する車】
過去に無断駐車が確認された車両など、入ってきたときに通知する対象です。要注意車両として扱うもので、システム上はブラックリスト方式と呼ばれることがあります。
【登録していない車】
どちらにも入っていない車両です。来客や一般利用者がここに入ります。当社が扱う車番認識システムでも、車両の入退場管理について、登録車両、未登録、要注意車両の記録や通知といった運用が可能です。
【どの分類に通知を出すかが設計になります】
三つに分けたうえで、どれを通知の対象にするか。ここが運用の設計です。
未登録の車が入ったら知らせるのか。特定の車が入ったら知らせるのか。あるいは両方か。
この選択が、駐車場の性格によって変わります。
■ どちらの方式を使うかは駐車場の性格で決まります
分かれ目は全車両を登録できるかどうかです。
【全車両を登録できる場合】
月極駐車場、社員用駐車場、テナント専用の区画。利用する車両があらかじめ決まっている場所です。この場合、ホワイトリスト方式が使えます。登録した車両以外が入ったら通知するという運用です。誰が入ってよいかが決まっているので、それ以外はすべて対象になります。
契約の更新や入れ替えがあれば、リストを更新することになります。
【全車両を登録できない場合】
商業施設、来客用の駐車場、不特定多数が利用する場所です。この場合、駐車場全体をホワイトリスト方式で運用するのは適していません。正規の利用者を登録しきれないためです。未登録を通知の対象にすると、一般の利用者が入るたびに通知が出ることになります。この場合は要注意車両だけを登録して、その車が来たときに通知する形になります。
【混在する場合もあります】
来客用の駐車場でも、契約している取引先の車両だけは登録しておくといった運用は可能です。どの車両をどのリストに入れるかは、駐車場の使われ方によって決まります。
■ 特定の車両を登録する方式には前提があります
ブラックリスト方式を選ぶ場合、押さえておくべき点があります。
【通知の対象は、事前に登録した車両です】
登録するにはナンバーが分かっていなければなりません。登録した車両との照合による通知はあらかじめナンバーを把握している車両が対象です。そのため、初めて来た車両を事前の登録なしに要注意車両として通知することはできません。
【記録は残るので後から登録できます】
一方で、入場の記録や映像は残ります。無断駐車が発生したあとで記録を確認し、ナンバーを特定してリストに登録する。次に同じ車両が来たときには通知が出ます。つまり、最初の一回は記録として残し、二回目以降を通知の対象にするという流れになります。同じ車両が繰り返し停めている場合にはこの方式が機能します。
【ホワイトリストなら初回から検知できます】
この点では全車両を登録できる駐車場のほうが有利です。登録外の車両はすべて対象になるので、初めて来た車でも通知が出ます。
駐車場の性格によって取れる方式が変わるというのはこの違いです。
■ 通知が届いたあと誰が何をするか
ここが実務の核心です。
【通知の受け手を決めておく必要があります】
通知が出ても、受け取る人がいなければ意味がありません。管理員が常駐している時間帯なのか、夜間や休日はどうするのか。管理組合の理事に届くのか、管理会社に届くのか。複数人で受け取るのか、一人か。これらが決まっていないと、通知が出ても対応が始まりません。
【通知を受けて、その場でできることには限りがあります】
車番認識による通知は検知して知らせるための仕組みです。通知だけで車両を自動的に止められるわけではありません。現場に人がいれば声をかけられますが、深夜や無人の時間帯であればそれも難しくなります。入場の制御や車両への警告を行う場合は、ゲートなどの別の設備やそれに応じた運用が必要になります。
【それでも気づけることに意味があります】
とはいえ、気づけないままであれば何も始まりません。いつ入ってきたのか、どれだけ停まっていたのか、繰り返し来ているのか。これらが分かれば、次の対応を検討できます。管理会社への連絡、看板の設置、契約者への注意喚起、警察への相談。いずれも、事実が分かっていることが前提になります。
【誤検知への備えも必要です】
似たナンバーの車両を誤って検知することがあります。通知が届いたら映像で確認するという手順を決めておくと、誤った対応を避けられます。
■ 読み取りには条件があります
設置にあたって、押さえておきたい条件があります。
【車が徐行する場所であること】
読み取りに適しているのは車が徐行する場所です。出入口、ゲート付近、車路の絞り込まれた箇所。高速で通過する場所では、読み取りが難しくなります。
【レンズによって対応距離が異なります】
当社が扱う車番認識システムでは、5m先を検知するレンズと20m先を検知するレンズの二種類があります。設置位置と読み取りたい範囲に応じて選ぶことになります。
【二輪は対象外です】
当社が扱う車番認識システムでは二輪車のナンバープレートに対応していません。軍用車や大使館などのナンバーも同様です。二輪も停められる駐車場では、この点を前提に設計する必要があります。
【夜間と悪天候】
内蔵の赤外線ライトにより、外灯の少ない夜間でも認識が可能です。雨天の夜や図柄入りナンバープレートにも対応しています。
不法駐車は夜間に発生することが多いため、この点は確認しておきたい部分です。夜間の映り方については別の記事でも整理しています。
【解析用の機材が別に必要になるかは構成によります】
当社が扱う車番認識システムは認識のソフトウェアをカメラ本体に搭載しています。撮影した段階で車両の検知と照合を行うため、認識処理のための専用のPCを別途用意する必要がありません。構成がシンプルになるぶん、導入の費用も抑えられます。
■ 記録の目的と管理方法も決めておきます
車番認識ではナンバープレートの情報だけでなく、入退場の時刻や映像といった記録を扱うことになります。何の目的で記録するのか、誰が確認できるのか、どの程度の期間保存するのか。これらをあらかじめ整理しておくことが重要です。
【リストの運用も決めておきます】
要注意車両として登録する場合、誰の判断で登録するのか、どのような場合に登録を外すのかも決めておく必要があります。登録したまま放置すると、状況が変わっても通知が出続けることになります。
防犯カメラと個人情報の取扱いについては別の記事で整理しています。
・防犯カメラと個人情報保護法|設置前に押さえる基本と顔識別機能付きカメラの注意点
映像を誰が確認できるようにするかという権限の考え方については、こちらでも整理しています。
・防犯カメラの遠隔監視でできること|導入前に確認しておきたい点
■ 記録が判断の材料になります
即時の通知とは別に、記録そのものに意味があります。
【いつ、どの車が、どれだけ停まっていたか】
入退場の両方を読み取れる構成であれば、入場した時刻と退場した時刻から車両ごとの滞在時間を確認できます。特定の車両が繰り返し来ているのか、時間帯に偏りがあるのか、平日と休日で違うのか。これらは担当者の感覚では把握しきれない部分です。
【報告の資料になります】
マンションの管理組合や、施設の管理会社に状況を説明する場面があります。そのとき「不法駐車が多い」という報告と、「先月は延べ何台、特定の1台は何回」という報告では、受け取られ方が変わります。対策の必要性を判断する材料になります。
【対策の効果も確認できます】
看板を設置した、通知の運用を始めた、警告文を貼った。こうした対策のあとで件数が変わったのかを確認できます。記録がなければ、効果があったかどうかも分かりません。
駐車場全般の課題については、別の記事で整理しています。
・駐車場・コインパーキングの防犯カメラ、よくある課題とその解決策
車番認識の実務については、こちらでも整理しています。
・「誰の車が、いつ入ったか分からない」を解決する|構内車両管理の実務と記録の残し方
■ おわりに
不法駐車に対して通知で気づく仕組みは成立します。車両をリストで分け、どの分類に通知を出すかを決める。全車両を登録できる駐車場なら登録外を対象にでき、そうでなければ問題のある車両を登録する形になります。
導入すると対応の進め方が変わります。いつ入ってきたのかが分かる。同じ車両が繰り返し来ているかが分かる。滞在時間が記録として残る。管理組合や管理会社への報告に、数字を添えられるようになります。もちろん、通知が届いてもその場で車両を止められるわけではありません。カメラができるのは気づくことと記録することです。要注意車両を登録する方式であれば、ナンバーを把握していない初回は通知の対象にできません。
難しいのは機器を選ぶこと自体ではなく、自社の駐車場でどの方式が成立するかを見極めることです。利用する車両を登録できるのか、通知を誰が受け取るのか、受け取ったあと何をするのか。ここが決まれば必要な構成も決まります。
株式会社ジェイセキュリティでは防犯カメラの設置工事とあわせて、ナンバープレート認識システムのご提案と設置に対応しております。駐車場の形態、利用する車両の数、通知を受け取る体制。この三点をお知らせいただければ実現できる構成をご案内いたします。「そもそも対応できるのか」という段階からでも構いません。お気軽にご相談ください。
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※記載の内容は一般的な整理です。実際に必要な構成は、駐車場の形態、規模、既存設備の有無などにより異なります。現地確認のうえ判断が必要です。
※ナンバー読み取りの精度および対応可否は、設置条件、車両の速度、ナンバープレートの状態などにより変動します。導入をご検討の際は個別にご確認ください。
※当社が扱う車番認識システムでは、二輪車、軍用車、大使館等のナンバープレートには対応しておりません。
※搭載されている機能、登録できる車両の件数、通知の方法は機器および構成により異なります。個別にご確認ください。
※映像および車両情報の記録にあたっては、設置目的の明示および適切な運用管理が必要です。

