INFO 防犯カメラは有線と無線、どちらを選ぶべきか
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防犯カメラを検討する際、「配線工事をしたくない」「無線で済ませられないか」というご相談をいただくことがあります。
配線工事は建物に手を加える作業ですし、費用もかかります。無線で済むならそのほうがよい、と考えるのは自然なことです。
ただ、有線と無線には、それぞれ向いている場面と向いていない場面があります。また「無線」という言葉自体、いくつかの意味で使われているため、話が噛み合わないこともあります。
この記事では、まず用語を整理したうえで、判断の材料をまとめます。
■ そもそも何が「無線」なのか
「無線の防犯カメラ」と言うとき、次の2つが混同されがちです。
【1】カメラと録画機の間が無線
カメラで撮影した映像を、ケーブルではなく電波で録画機まで送る方式です。カメラの設置場所に映像用のケーブルを引く必要がありません。
【2】インターネットへの接続が無線
録画機からインターネットへの接続をWi-Fiやモバイル回線で行う形です。この場合、カメラと録画機の間は有線であることもあります。
さらに、次の点も押さえておく必要があります。
【電源は別の話】
映像が無線であっても、カメラを動かすには電源が必要です。バッテリー内蔵やソーラー対応の製品を除けば、電源配線は必要になります。「無線だから配線が一切不要」とは限りません。有線の場合、LANケーブル1本で映像と電源をまとめて送るPoEという方式があります。この場合、電源工事が不要になることがあります。つまり、配線の手間という観点では、単純に無線が有利とも言い切れません。
■ 有線の特徴
【通信が安定しやすい】
物理的にケーブルでつながっているため、電波状況に左右されません。映像の途切れや遅延が起きにくく、常時録画を安定して行いたい場合に向いています。
【電源をまとめられる】
PoE対応の機器であれば、LANケーブル1本で映像の伝送と給電を行えます。カメラ側に電源を用意できない場所でも設置しやすくなります。
【配線工事が必要】
壁や天井にケーブルを通す作業が発生します。建物の構造によっては、配線ルートの確保が難しい場合もあります。
【断線のリスク】
ケーブルが損傷すれば、その系統は機能しなくなります。屋外の露出配線などでは、配線経路の保護も検討が必要です。
■ 無線の特徴
【配線工事を減らせる】
映像用のケーブルを引く必要がないため、配線作業の負担が軽くなります。壁に穴を開けられない建物や、配線ルートが確保できない場所では大きな利点になります。
【設置場所の自由度が高い】
配線の制約が少ないぶん、設置位置を柔軟に決められます。
【一時的な設置に向く】
イベント会場や工事期間中など、期間を区切って使用する場合に適しています。
【電波環境に左右される】
これが無線の最も大きな制約です。壁や建物などの障害物、他の無線機器との干渉、距離。これらの条件によって、通信が不安定になることがあります。映像は容量の大きなデータです。通信が不安定になれば、映像の乱れや途切れにつながります。
【設置前に電波状況の確認が必要】
実際に電波が届くかどうかは、現地の条件によって変わります。図面上では問題なさそうに見えても、実際に設置してみると届かない、ということが起こり得ます。
■ 「無線」にはもう一つの意味がある
有線か無線かは、必ずしもカメラ単位の話ではありません。
【カメラは有線、伝送路を無線にする】
各カメラは有線で接続しつつ、離れた場所までの伝送だけを無線で行う、という構成があります。
たとえば、次のような場面です。
・敷地内の離れた場所にカメラを設置したいが、そこまでケーブルを引けない
・道路や水路を挟んだ向かい側の建物を監視したい
・広い敷地で、建物から離れた区画をカバーしたい
こうした場合、カメラと録画機の間すべてを無線にするのではなく、区間の一部だけを無線化する方法が検討されます。カメラ周辺は有線で安定させ、配線が困難な区間だけを無線が担う形です。この方式では、カメラ側の通信は有線のまま保たれるため、すべてを無線にする構成とは条件が異なります。
ただし、無線を使う以上、電波環境に左右される点は変わりません。見通しの確保、障害物の有無、機器の向きなど、設置条件による影響を受けます。実現可能かどうかは、現地の状況を確認したうえでの判断になります。
■ どちらを選ぶかの判断材料
次の点を整理すると、方向性が見えてきます。
【1】配線を通せるか
壁や天井にケーブルを通せる建物かどうか。賃貸物件で建物に手を加えられない、文化財で穴を開けられない、といった制約がある場合は、無線を検討することになります。
【2】電源をどう確保するか
カメラの設置場所に電源があるか。有線でPoEを使えば電源工事が不要になる場合もあります。無線でも電源は必要です。
【3】設置は恒久的か、一時的か
長期にわたって使用するなら有線が基本になります。期間限定の設置であれば無線が向きます。
【4】台数と保存期間
台数が多く、長期間の常時録画が必要であれば、通信の安定性が重要になります。
【5】電波を遮るものがあるか
建物の構造、設置場所の間にある障害物、周囲の無線機器。これらの条件によって、無線が成立するかどうかが変わります。
通信の安定性という点では、有線が基本になります。常時録画を長期間続ける用途であれば、まず有線での構成が検討対象になるでしょう。一方で、配線が通せない建物、離れた場所、一時的な設置といった条件では、無線が現実的な選択肢になります。その場合は、電波環境の確認が前提となります。
どちらか一方が優れているという話ではなく、設置場所の条件によって適した方式が決まります。「配線工事をしたくない」というご要望も、実際に現地を確認してみると、配線ルートが見つかることもあれば、無線のほうが合理的だと判断できることもあります。
株式会社ジェイセキュリティでは、有線・無線のいずれの構成にも対応しております。現地調査のうえ、条件に合わせた方式をご提案いたしますので、お気軽にご相談ください。
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※記載の内容は一般的な整理です。実際の適否は、建物の構造、設置場所、既存の設備、必要な台数などにより異なります。現地確認のうえ判断が必要です。
※搭載されている通信方式、対応する規格、必要な電源は機種により異なります。個別にご確認ください。
※無線通信の到達距離および安定性は、設置環境、障害物の有無、周囲の電波状況により異なります。事前の確認が必要です。
※PoEへの対応可否は機種により異なります。既存機器を流用される場合は個別にご確認ください。

