INFO AIカメラとは|従来の防犯カメラと何が違うのか
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「AIカメラ」という言葉を目にする機会が増えました。ただ、従来の防犯カメラと具体的に何が違うのか、自社にとって必要なものなのかは、なかなか分かりにくいところです。
この記事では、AIカメラの基本的な考え方と、導入を検討する前に整理しておきたい点をまとめます。業種ごとの詳しい活用方法については、記事の最後にご案内しています。
■ 従来の防犯カメラとの違い
一言でいえば、映像を「記録するだけ」か、「その場で解析するか」の違いです。
従来の防犯カメラは、映像を撮影して保存することが主な役割でした。何か起きたときに、後から録画を確認する。つまり、事後の確認が中心です。
AIカメラは、撮影と同時に映像の内容を解析します。映っているものが人なのか、車なのか、それ以外なのかを判別し、あらかじめ設定した条件に当てはまれば通知を出す。人が映像を見ていなくても、カメラ側が判断できるという点が大きな違いです。
この違いは、実際の運用でこう表れます。
【従来のカメラ】
・動きがあれば検知する
・猫が通っても、木の葉が揺れても通知が来る
・通知が多すぎて、結局その都度確認しなくなる
【AIカメラ】
・人や車を判別して検知する
・動物や落ち葉には反応しない設定ができる
・通知が来たときは、確認する価値がある
誤検知が減ることで、通知が「意味のあるもの」になります。これが、AIカメラを導入する実務上の効果として最も分かりやすい部分かもしれません。
■ AIカメラでできること
AIカメラの機能は多岐にわたりますが、代表的なものは次のとおりです。
【人と車の識別】
映っている対象が人なのか車なのかを判別します。「立入禁止エリアに人が入ったときだけ通知する」「車両専用エリアに人が入ったら知らせる」といった設定ができます。
【人数のカウント】
特定のエリアに何人いるかを数えます。時間帯ごとの人の流れを把握したり、一定人数を超えたら通知する運用が可能です。
【顔の照合】
あらかじめ登録した顔情報と照合し、個人を特定します。入退室管理や、登録外の人物を検知する用途で使われます。
【車のナンバー認識】
ナンバープレートの文字を読み取ります。駐車場のゲート連動や、入出場時間の記録に活用されています。
【行動の検知】
転倒、うずくまり、長時間の滞留、進入方向の逆走など、通常とは異なる動きを検知します。
どの機能が必要かは、解決したい課題によって変わります。すべてを備えたカメラを選ぶより、目的に合った機能を絞り込むほうが、結果として費用も運用負荷も抑えられます。
■ 見落とされがちな「探す」という課題
AIカメラの説明では「何を検知できるか」に焦点が当たりがちですが、実際に運用してみると、別のところに手間がかかることがあります。録画した映像から、必要な場面を見つけ出す作業です。
トラブルが起きたとき、何十台ものカメラの、何日分もの録画の中から該当する場面を探す。これは想像以上に時間のかかる作業です。カメラの台数が増えるほど、保存期間が長いほど、負担は大きくなります。
この課題に対して、いくつかの段階的なアプローチがあります。
【1】検知した内容で分類しておく
HIKVISIONのAcuSense(アキュセンス)は、ディープラーニングを用いて人と車両を判別する技術です。誤報を減らすだけでなく、録画ファイルを人・車両で分類するため、後から映像を探す際の絞り込みにも役立ちます。
【2】言葉で検索する
さらに進んだ方法として、HIKVISIONは2025年4月に「AcuSeek(アキュシーク)」を発表しました。
AcuSeekは、自然な文章を入力するだけで目的の映像を検索できる仕組みです。たとえば「赤いジャケットの男性」「黒いリュックの自転車の人」といった言葉で、該当する映像を探し出せます。
これを実現しているのが、HIKVISION独自の大規模AIモデル「Guanlan」です。数十億枚の画像と大量のテキストから学習したモデルが、画像の輪郭・色・質感といった視覚情報と、言語の構文や意味構造を融合することで、テキストと映像を高い精度で結び付けています。
活用例としては、工業団地でのヘルメット非着用や禁煙違反の検出、教育現場での不審者侵入の把握、医療機関での不審な行動の監視などが挙げられています。公共スペース、小売店、金融機関など、応用範囲は業種を問いません。
なお、AcuSeekを活用するには対応する録画機が必要です。最大128チャンネル対応のフュージョンサーバーから、64チャンネルまで対応するDeepinMind NVRシリーズ、I/V PROシリーズなど、規模に応じた選択肢が用意されています。AcuSense対応のネットワークカメラと組み合わせることで、映像解析機能を十分に活用できる構成になります。
「検知する」だけでなく「探す」という視点は、カメラの台数が多い現場ほど効いてきます。導入を検討する際は、この点も合わせて考えておくとよいかもしれません。
■ 解析をどこで行うか
AIカメラは、映像を解析する場所によって大きく2つに分けられます。
【カメラ本体で解析する方式】
カメラ内部に解析用のプロセッサを搭載し、その場で処理します。解析用の別機器を用意する必要がなく、リアルタイム性に優れるとされています。
【クラウドで解析する方式】
映像をクラウドに送り、そこで解析します。大量のデータ処理に向いている一方、通信環境の影響を受けやすい面があります。
どちらが適しているかは、設置場所の回線環境や、必要な処理の内容によって変わります。導入時にご相談いただければ、環境に合わせてご提案いたします。
■ 導入前に決めておきたいこと
AIカメラを検討する際、「AIカメラを導入する」ことが目的になってしまうと、選定が難しくなります。
先に決めておきたいのは、次の点です。
・何を解決したいのか(防犯なのか、業務改善なのか、安全管理なのか)
・誰が、いつ、その情報を使うのか
・通知が来たとき、どう対応するのか
たとえば「夜間の侵入を早く知りたい」のか、「日中の人の流れを把握したい」のかで、必要な機能はまったく変わります。前者なら人物検知と通知、後者なら人数カウントと集計機能が中心になります。
目的が決まると、必要な機能が絞られます。機能が絞られると、機種の選択肢も自然と絞られていきます。この順序で考えるほうが、結果的に無駄のない構成になりやすいといえます。
■ 業種別の詳しい活用方法
弊社では、業種ごとの導入ポイントをまとめた記事も公開しています。該当する分野がありましたら、あわせてご覧ください。
AIカメラは、映像を記録する装置から、映像を理解する装置へと変わりつつあります。検知の精度が上がり、さらに「探す」ところまで支援する技術も登場してきました。一方で、どの機能が本当に必要かは、現場によって異なります。まずは解決したい課題を整理したうえで、それに合う構成を検討していくのがよいかと思われます。
株式会社ジェイセキュリティは、HIKVISIONの正規販売代理店として、機器の選定から設置工事までご相談を承っております。導入をご検討の際は、お気軽にお問い合わせください。
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